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「雄町」のわらで“お飾り”作り 誇れる地域の伝統産業

 12月中旬に入り、周囲が少しずつ慌ただしくなってきた。早いもので2023年も残すところわずか。暖かい日が続いたせいか、筆者はなかなか年末モードに切り替えられずにいる。そしてカレンダーをにらみながら「そろそろ年始の準備を始めなければ」と焦り始めている。これからの時期、大掃除をしたり年賀状を書いたりと、忙しい毎日を過ごす人は少なくないだろう。

 お正月といえば、酒米「雄町」発祥の地で知られる岡山市中区高島地区が県内屈指の「お飾り」の産地でもあることをご存じだろうか。同地区で80年以上も続く伝統産業で、現在は材料となるイネの栽培からお飾りを編み上げる作業までを10人ほどの生産者が一貫して担っている。中でも驚いたのが、一部の大きなお飾りに雄町のわらが使われていること。備前焼の緋襷(ひだすき)用に雄町のわらを巻く作家がいることは知っていたが、まさかお飾りにまで使われているとは……。いてもたってもいられず、つてをたどって産地を訪ねてみた。4月下旬のことだった。...
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(2023年12月18日 16時00分 更新)

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