紙面連載
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新時代へ持続可能な地域づくりを探る山陽新聞社の「吉備の環(わ)」プロジェクトの柱の一つ。岡山県民の暮らしを支えてきた三大河川(旭川、吉井川、高梁川)とその流域、他地域との交易等々で豊かな文化をもたらした旧街道を歩き、歴史、風土、祭りや習俗、四季折々の景色を見つめ直す。
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平穏を願い祈る。 信仰の道は伯耆国(鳥取県中西部)に着いた。大山の南から西側の山腹を横切るため「横手道」と呼ばれた、古道を歩く。 芽吹き始めたミズナラやブナの林の中で、膝の高さほどの地蔵と出合った。こけむした光背に「備中千屋村」と刻まれている。しばらく進む...続きを見る
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衆院選の「1票の格差」是正に向けて都道府県の定数を「10増10減」する見直しで、岡山県内の小選挙区は現行より1減の4とされ、併せて区割りも改定される見通しだ。自民党選挙制度調査会長の逢沢一郎衆院議員(岡山1区)と日本大法学部の林紀行教授に「変わる選挙区」への評価や影響、課...続きを見る
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「次はこのペアとこのペアで試合をしよう」「暑いからしっかり水分を取るように」。学校近くの熊山運動公園(赤磐市)で、磐梨中のソフトテニス部員たちが指示に耳を傾ける。 声の主は岡野陽一さん(37)。練習メニューはフットワークやボレー、スマッシュといった基本が中心で、顧...続きを見る
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幅2メートルほどの細い山道が深い森の中へと続く。落ち葉を踏みしめ急な上り坂を越えると、ふと視界が開けた。道端には「右成羽」と刻まれた古い小さな道しるべ。山里の緑がまぶしい。 先日、「とと道」の一部を歩いた。笠岡市金浦の港と、銅の生産で繁栄した高梁市の吹屋地区をほぼ...続きを見る
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「必要だから家は造られた。何かの事情があって、必要とされなくなるのは悲しい。空き家に用途を見いだし、それを使ってくれる人がいれば、きっと建物も喜んでくれる」 黒住卓史さん(40)=岡山市北区伊島町=の名刺には「大工棟梁(とうりょう)」と記す。さらに最近、新た...続きを見る
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備前のまちに耐火れんがが誕生して130年余り。この産業がどう進化し、地域にも富をもたらしてきたのか。歴史をひもときながら業界の今、そして将来を展望する。
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大手メーカーのように大量生産はできないが、少量多品種の生産で存在感を発揮している耐火物メーカーがある。 その一つ、林ロザイ(備前市吉永町南方)は粉末や粘土状の不定形耐火物を製造し、自動車部品を造る鋳物メーカーや、製鉄所などに出荷している。年間売上高は約10億円。数...続きを見る
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しょうゆ、みそ、日本酒などを醸す職人の技を機械で再現する―。身近な発酵食品造りを支える醸造機械。そのトップメーカーがフジワラテクノアート(岡山市北区富吉)だ。 巨大なパイプ内でコメや大豆といった原料を連続して加圧しながら煮る蒸煮(じょうしゃ)装置、発酵の出来栄えを...続きを見る
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将棋の故・大山康晴15世名人(倉敷市出身)はいかにして勝負師としての土台を築いたのか。棋譜ノートを読み解きながら盤上一途(いちず)の軌跡をたどる。
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ブラスバンドの演奏とともに万歳三唱と声が高らかに響く。出迎えた約千人の町民の前で、クリーム色の背広に身を包んだ新名人は顔をやや紅潮させて、こうあいさつした。 「17年前にもこうして激励を受けた。きょうこうして再び歓迎を受けることは感激にたえません」 その脳...続きを見る
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作家あさのあつこさんが、これまでに出合った書籍の中から未来を担う子どもたちに読んでもらいたいものをリストアップ。その本から得られる学びや感想、メッセージを紹介します。
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みなさん、こんにちは。あさのです。 この連載もとうとう、今回が最後となりました。お付き合い、ほんとうにありがとうございました。 さて、若い人たちに向けての一冊を薦めるという趣旨の連載ではありましたが、よくよく考えてみれば、本を薦めるのに年齢とか性別とか人種...続きを見る
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立夏を過ぎ、そろそろ田植えも始まる時季です。水が満々とはられた田んぼは、「瑞穂の国」とも称される日本の初夏の原風景です。ご存じのように日本酒は、コメから造られるお酒です。伝統的な酒造りが、日本の農業、景観の一助となっているのです。 今回は三宅酒造(総社市宿)の「粹...続きを見る
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心に残る風景、脈々と継いできた伝統行事、自然に育まれた味覚。地域に根差し、活性化に汗を流す人々など、まちの「宝」を紹介する。
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2020年12月、一冊の絵本が突然、仁科会館(岡山県里庄町浜中)に届いた。 デンマークの絵本「フィン・フォトンさんと量子力学」。日本語訳の出版に合わせ、同所出身の物理学者・仁科芳雄博士(1890~1951年)を紹介するページが新たに盛り込まれたことを受け、東京のデ...続きを見る
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空に向かって真っすぐに伸びた竹が春風に揺れ、さらさらと音を立てる。足元に目をやると、所々に土がこんもり。中心から緑色の芽がひっそりと顔を出している。 倉敷市真備町地区は岡山県内最大のタケノコの産地。保水性の高い粘土質の土壌で育ったタケノコは水分をたっぷり含んでやわ...続きを見る
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タイムリーなニュースを取り上げ解説する。国内外の出来事がどんな影響を及ぼすのか―。地域の視点で解きほぐす。
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農業用に広く普及している肥料のプラスチック殻が、岡山県などの河川の護岸や瀬戸内海の海岸に大量に蓄積して環境への悪影響が懸念されている問題で、肥料関連団体や国が1月下旬、対策の大幅強化に乗り出しました。 全国農業協同組合連合会(JA全農)と全国複合肥料工業会、日本肥...続きを見る
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さんデジのニュースを読み上げるAI(人工知能)アナウンサー「瀬戸内あい」が活躍する4コマ漫画。日本語の発音にちょっぴりクセがある彼女を応援してあげてください。
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さんデジのニュースを読み上げるAI(人工知能)アナウンサー「瀬戸内あい」が活躍する4コマ漫画。日本語の発音にちょっぴりクセがある彼女を応援してあげてください。(イラスト・ 濵根朱里) 続きを見る
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ラベルには企業の歴史や作り手の思いが込められている。岡山県内の酒造メーカーのラベルから、商品にまつわるストーリーを紹介する。
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夏にはホタルが飛び交う真庭市北房地域。備中川の程近く、どこか懐かしさが感じられる商店街を進んだ先に落酒造場(同市下呰部)はある。「大正の鶴」と書かれた木の看板を目印にのれんをくぐると、5代目の落昇社長が迎えてくれた。 「何に見えますか」。差し出されたボトルには、シ...続きを見る
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本紙紙面連載「新聞で小論文」の今回のテーマは「グリーンウォッシュ どう見抜くか」。紙面連載を読んだ上で、下記の記事を参考にしながら小論文執筆にチャレンジしましょう。 SDGs投融資拡大 環境配慮へ意識変化 日本格付研究所サステナブル・ファイナンス評価本部長 梶原敦子...続きを見る
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こんにちは。きびちゅーです。 うーじろは、衣服に対してとてもこだわりがあります。 岡山市在住のイラストレーターきびちゅーさん(アラフォー)の子育て漫画「はととうーじろ」。はとちゃん(2012年生まれ)とうーじろ君(13年生まれ)を育てる...続きを見る
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皆さんから寄せられた力作のうち、佳作以上の優秀作品を紹介します。月1回更新。
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行楽やイベントに久しぶりに人出が戻ってきた4月。春を楽しむ笑顔あふれる作品が多数寄せられました。応募総数693点。 選考していて見ただけで作者が分かることがあります。被写体の選択、レンズの画角、画面構成、シャッターチャンス。それらに卓越した技術と個性が反映され、写...続きを見る
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スポーツビジネスをめぐる地場企業の動きを追いながら、瀬戸内経済の発展につながるヒントを探る。
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東京五輪の新種目として大きな関心を集めた自転車BMXフリースタイル・パーク。国内統括団体の全日本フリースタイルBMX連盟(JFBF、岡山市南区青江)は選手強化などの傍ら、地域の企業と協業して関連ビジネスの創出にも取り組んできた。18日から3日間、旧内山下小学校(同市北区丸...続きを見る
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平成最悪の水害となった2018年7月の西日本豪雨。岡山県内の被害実態や生活再建への動きなどをリポート、検証する。
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西日本豪雨の発生から1年。岡山県内で最大の被害を受けた倉敷市真備町は復興の途上にある。山陽新聞は被災直後からビデオカメラを付けた自転車を走らせ、この町の姿を記録してきた。過去の映像と比較しながら「真備の今」を伝える。 ■「明るい…」違和感 梅雨入り前の6月1...続きを見る
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西日本豪雨の被災者を取り巻く現状や課題を浮き彫りにし「一人も取り残すことのない支援」の在り方を考える。
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被災者支援制度は、1995年の阪神大震災から比べると、それなりに充実したとは思うが、十分に整備されたとまでは言い切れない。それ以前に、被災者が制度を使い切れているのかどうかという「そもそも論」に到達する。 被災者支援は、いくつもの法制度を根拠とし、国や自治体、民間...続きを見る