倉敷「ブラタモリ」こぼれ話(下)
先日の新聞に、タモリさんが街歩きする紀行番組「ブラタモリ」が来月でレギュラー放送を終了するとあった。今から7年前に倉敷の回を制作し、多少なりとも関わった身としては寂しい。番組ではタモリさんを、近代以降当地を躍進させた倉敷紡績の工場跡(現・倉敷アイビースクエア)に案内した。煉瓦(れんが)塀に囲まれた敷地が江戸時代は代官所だったこと、周囲は干拓地で塩分に強い綿花が栽培されていたこと、明治22(1889)年にできた工場は英国の技術を導入したものであることなどを、随所で気づいてもらうような演出にした。タモリさんには、今も残る工場創建当時の建物に入ってもらった。煉瓦は“イギリス積み”で、英国式に満ちあふれた室内だったが、一つだけ英国式にして失敗したことがある。...
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(2024年02月20日 16時00分 更新)