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世界の頂へ ユーリ阿久井(中)岡山から 38年ぶりの日本王者

 わずか136秒の鮮烈な戴冠だった。

 2019年10月27日、浅口市で行われた日本フライ級王座決定戦。試合開始直後から攻勢に出てペースを握ると、必殺の右ストレートなどで3度のダウンを奪い、一気に勝負を決めた。プロ17戦目の当時24歳。「岡山で取れて良かった」。ずしりと重いベルトを巻き、ユーリ阿久井政悟はファンの喝采(かっさい)を浴びた。

 岡山県内のジム所属選手としては、実に38年ぶりの日本王者。傷一つ無いまな弟子のそばで感無量の表情を浮かべた倉敷守安の守安竜也会長(70)が、1981年にジュニアウエルター級王座を獲得して以来の快挙を地元で成し遂げ、世界への一歩を踏み出した。

大きな転機


 環太平洋大在学中の2014年にデビューし、翌年には県内のジム所属選手で初となる全日本新人王(ライトフライ級)に輝いた。抜群のスピードとパンチの「当て勘」を兼ね備え、連勝街道をひた走っていた阿久井が大きな転機を迎えたのは17年夏だ。...
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(2024年01月21日 09時25分 更新)

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