岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が２６日午前、参院本会議で行われた。首相は、核兵器のない世界に向けた「国際賢人会議」の第３回会合を１２月８、９両日に長崎県で開くと表明した。自身の出席を調整しているとも述べた。経済対策に関し、自治体による低所得者１世帯当たり３万円給付を後押しする重点支援地方交付金を追加するとして「重層的な対策を講じ、物価高から国民生活を守り抜く」と強調した。

　公明党の山口那津男代表は、１１月に開かれる核兵器禁止条約第２回締約国会議に日本としてオブザーバー参加するよう求めた。首相は「条約に核兵器国は一国も参加しておらず、出口に至る道筋は立っていない。核兵器国を関与させる努力をしなければならない」と述べるにとどめた。

　１２月に東京で開く日本と東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）の特別首脳会議については「新たなビジョンを打ち出し、協力の実施計画を発表し、関係強化の方向性を示したい」と語った。