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「千里」は遠い場所、「同風」は…

 「千里」は遠い場所、「同風」は同じ風が吹くことを表す。だから「千里同風」で、遠く離れている国同士でも心が通じ合っていることを示したかったのか▼一昨日夜の日米首脳の夕食会で、両首脳の背後の掛け軸に書かれていた文字だ。バイデン米大統領の日本訪問は昨日までのほぼ2日間で、日米や国際関係の重要なスケジュールが次々こなされた▼予想された「日米同盟の強化」以外に、中国による台湾攻撃があれば「軍事的に関与」する、日本が念願とする「国連安全保障理事会の常任理事国入り」を支持する―とのバイデン氏の驚きある発言も▼さらに、来年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)の被爆地・広島開催が歓迎され、新たな経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足や、日米豪印が協力する「クアッド」の連携確認もあった▼新聞的には大きな見出しになるニュースの連発だ。まとめれば、ウクライナへ侵攻したロシア、軍備拡大を続ける中国、核開発を進める北朝鮮に対し「力による一方的な現状変更を許さない」とのメッセージといえよう▼岸田文雄首相が成果を強調する一方で、経済的分断や軍事的緊張は高まらざるを得ない。千里同風には天下太平の意味と、逆に世の中の混乱を表すときもあるという。世界がどちらへ向かうか、予断を許さない。

(2022年05月25日 08時00分 更新)

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