山陽新聞デジタル|さんデジ

山本由伸の出身地備前でPV 市民ら声援「地元の誇り」

中継映像を見ながら山本に声援を送る市民ら=備前市民センター
中継映像を見ながら山本に声援を送る市民ら=備前市民センター
 米大リーグ、ドジャースの山本由伸投手(25)がメジャー初登板を迎えた21日、出身地の備前市各地でパブリックビューイング(PV)が開かれた。「地元の誇り」「飛躍の糧に」。本来の投球には程遠かったが、住民や恩師らは背番号18の門出となった43球を温かく見守った。

 「まさか」。試合開始直後、ざわめきが起きた。オリックス時代のユニホームを着たファンら約100人が集まった備前市民センター。山本が投じた記念すべき初球、96マイル(約154キロ)の直球がレフト前にはじき返される。

 パドレス打線に一挙5点を奪われ、一回を投げ終え降板。ただ3アウト目は空振り三振で奪い、地元チームで投手をしている児童(11)は「失点しても内角を攻めかっこいい」。

 日本球界では3年連続で沢村賞を獲得。今や注目の的の右腕を地元の人々は高卒1年目のプロデビューから応援してきた。「メジャーで投げている姿が誇らしい。今回は残念だけど、次は完璧に抑えて」と話すのは、山本と同じ伊部小と備前中が母校の会社員(33)=備前市。両校でもPVが行われた。

 かつての恩師は自宅でテレビ観戦した。小学生の時に指導し、地元後援会長を務める大饗利秀さん(54)=同市=は「由伸も人間だと、どこか安心した。昔から悔しさを糧にできる子。これからエンジンをフル回転してくれる」。中学時代に所属した硬式野球チームの監督、中田規彰さん(54)=岡山市北区=は「ピッチクロックの影響か、本来のリズムじゃなかった。技術的には十分通用するはず」と今後の活躍を期待した。

(2024年03月21日 22時37分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ