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「デューン 砂の惑星PART2」(2024年、米国) 壮大な宇宙叙事詩に酔う

 シネじい こんなにPART2が待ち遠しかった作品はない。待ちくたびれて新型コロナウイルスに感染したくらいだよ。あ、ついでにインフルエンザにもかかりました。

 黒じい やかましい! その作品って「デューン 砂の惑星PART2」のことだな。

 シネじい まず、前作PART1(2021年)の内容をおさらいしよう。時は帝国暦1万年とちょっと。 

 黒じい 大ざっぱすぎないか?!

 シネじい 「帝国暦」といった時点で、「地球暦なら何年じゃい!」と突っ込む人が続出だよ(笑)。

 黒じい いずれにせよ、帝国には皇帝がいて、五大家族が緊張関係にある。そのひとつ、ハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)を当主とするハルコンネン家は、「デューン」の名で知られる砂漠の惑星アラキスを支配している。人間の意識を拡張させ、宇宙航行に不可欠とされる「スパイス」がここの砂漠でしか採取できない。皇帝は、ハルコンネン家にその管理権をゆだね、ハルコンネン家は莫大(ばくだい)な財を得ていた。

 シネじい 一方、緑と水の豊かな惑星カラダンを治めていた領主レト・アトレイデス公爵(オスカー・アイザック)は、突然、皇帝の命を受け、ハルコンネン男爵に代わってアラキスの管理権を得ることに。陰謀のにおいをかぎながら公爵は、愛妾レディ・ジェシカ(レベッカ・ファーガソン)、息子で後継者のポール(ティモシー・シャラメ)、信頼の厚い臣下と精鋭を率いてアラキスに赴任する。

 黒じい これは、両家をさらに対立させ、強大になりすぎたアトレイデス家を滅ぼそうという皇帝の狙いがあった‥。はるかな未来、こんな中世的世界に人類は生きているのだよ。

 シネじい そうそう。しかも、ベネ・ゲセリットと呼ばれる「魔女」のネットワークも帝国内の支配態勢へ強く関与している。実はジェシカも「魔女」で、魔女の能力は女性のみという禁を破り、ポールにも修行させた。このため、ポールは特殊な能力を身に付けており、時々予知夢を見るなど開花し始めているような状態だ。

 黒じい PART1では、ハルコンネン家と帝国軍兵士の大部隊が、アラキスに大攻撃を仕掛け、アトレイデス家は壊滅的被害を受ける。レト公爵は命を奪われるが、ポールとジェシカは、難を逃れ、砂漠へ。

 シネじい 二人はそこで砂漠の民フレメンの部族長スティルガー(ハビエル・バルデム)や、ポールが夢で見た女性戦士チャニ(ゼンデイヤ)らと出会う‥果たして二人の運命やいかに、というところでPART1は終わったのであった。...
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(2024年03月19日 14時15分 更新)

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