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「絵は奏で、物語る」会期終盤に 倉敷市立美術館でファン堪能

詩情豊かな郷土ゆかりの3画家の作品が並ぶ特別展
詩情豊かな郷土ゆかりの3画家の作品が並ぶ特別展
 倉敷市立美術館(同市中央)で開催中の特別展「絵は奏で、物語る―はるかなる時空の旅人たち」(同市、市教委、市立美術館、山陽新聞社主催)は会期終盤。12日も美術ファンらが足を運び、郷土ゆかりの3画家の詩情あふれる作品世界を堪能していた。

 同市出身の洋画家・斎藤真一(1922~94年)、津山市出身の洋画家・有元利夫(46~85年)、少女時代を岡山市で過ごした日本画家・瓜南(かなん)直子(55~2012年)の3氏による119点を紹介している。

 斎藤氏の「風の日」は、涙を流しながら三味線を弾く盲目の女性旅芸人・瞽女(ごぜ)の表情に哀感が漂う。カーテンの隙間から何者かに語りかけるかのような有元氏の「会話」、虎や亀を引き連れた童子を描いた瓜南氏の「ひのくに」と、音楽や物語性を感じさせる作品がそろう。

 自営業の女性(57)=同市南区=は「想像力をかき立てる作品ばかり。独特の世界観に引き込まれます」と見入っていた。

 午前9時~午後5時15分。17日まで。

(2023年12月12日 19時54分 更新)

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