紙面連載
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地域の暮らしを支える公共交通が存続の危機に直面している。地域にとって最適な生活交通に再構築(リ・デザイン)するには何が必要なのか。そのヒントを探る。
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岡山県美咲町(人口1万3千人)で、名物の卵かけごはんの“黄色”と町民の“幸福”から名付けた「黄福タクシー」が好評だ。 高齢者や妊婦、障害者が一般のタクシーを利用する際、運賃を割り引く町の補助事業で、町内ならどこへ行くにも1回千円以内で済み、町外なら最大5千円の補助...続きを見る
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1965年4月4日、甲子園の大時計は午後4時を指そうとしていた。乾いた打球音は6万5千人の歓声にかき消され、ホームベース上に土煙がもうもうと舞う。 さかのぼること3時間前、第37回選抜高校野球大会決勝の先発マウンドに岡山東商の平松政次(元大洋)が立った。前日の準決...続きを見る
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2024年パリ五輪・パラリンピックに向けて、各競技で代表争いが本格化している。岡山ゆかりのトップアスリートを追う。
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173センチの体に充満させたエネルギーを一気に解き放つ。弾丸のようなスタートダッシュは誰にも負けない自負がある。力強くペダルを踏み込み、瞬く間に時速50キロ超に達するスピードは世界トップ級。自転車男子チームスプリント(TS)の長迫吉拓(30)=ブリヂストン、笠岡市出身=は...続きを見る
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「不登校は人生をより良くするためのチャンス。学校に戻ることが成功ではない。未来に向かって歩き出し、今このときを楽しめることがゴール。そのために子どもたちの『好き』を見つけてとにかく伸ばすんです」 不登校の子どもの支援に取り組むNPO法人「ステップ」(岡山市北...続きを見る
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少子化を背景に、今夏の北海道インターハイ(全国高校総体)から部員不足の複数校による「合同チーム」の出場が可能になった。岡山では予選を兼ねた県高校総体に5競技7チーム(19日現在)がエントリー。門戸開放を歓迎し、全国を狙うチームもある。 「インターハイを目指せること...続きを見る
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備中エリアの倉敷、総社、笠岡、高梁市には「一輪の綿花から始まる倉敷物語」「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間(北前船寄港地)」「『桃太郎伝説』の生まれたまち」「『ジャパンレッド』発祥の地~弁柄と銅の町・備中吹屋~」「知ってる!? 悠久の時が流れる石の島~海を越え、日本の礎を築いた せとうち備讃諸島~」という、全国的にも珍しいとされる五つの日本遺産のストーリーがある。日本遺産を構成する文化財にあらためてスポットを当て、地域の魅力や歴史を伝える。
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赤色顔料ベンガラで塗り込まれた格子、赤土の壁、赤銅色の石州瓦―。標高約500メートルの山里に赤褐色の町家が数百メートルにわたって連なる光景は圧巻だ。 近世以降、銅山とベンガラで繁栄した高梁市吹屋伝統的建造物群保存地区。2020年6月に認定された日本遺産「『ジャパン...続きを見る
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タイトル通算80期など圧倒的強さで昭和棋界に君臨した大山康晴15世名人(1923~92年)は、今年が生誕100年。節目を機に、名勝負の舞台や普及で足を運んだまちなど全国のゆかりの地を訪ね、将棋を愛し、将棋に愛された人生を振り返ります。
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大山康晴15世名人=倉敷市出身=は、棋士として数々の記録を打ち立てた。 名人通算18期、タイトル連続獲得19期、タイトル戦連続登場50期などは、今なお歴代1位。棋界では「ただ1期の獲得でも勲章」と言われることを思えば、大山名人がいかに圧倒的な存在だったかが分かる。...続きを見る
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地場企業では、脱炭素に向けた取り組みが結構進んでいると感じている。 そのメインとなるのが省エネと省資源。工場の屋根に太陽光パネルを設置したり、リサイクルの促進で資源を循環させて何度も活用したり、物流を効率化して燃料の使用量を減らしたりするなど、さまざまな動きが出て...続きを見る
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今月の色はずばり「緑」でしょう。初夏の木々の葉は強い日差しを浴び、一層濃くなりつつあります。少し汗ばむ季節に、後口爽やかな冷たいお酒が今回の主役。ラベルもやさしい緑色です。ペアリングする旬のサンショウの葉は、料理に鮮やかな緑を添えてくれます。「緑尽くし」を堪能しましょう。...続きを見る
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うねる道路、傾いた電柱、崩れ落ちた家屋…。 目の前には、ニュースで見た光景が広がっていた。 4月上旬。知人がいる金沢市を訪れた。初めての北陸。元日に起きた能登半島地震で、自宅の被災は免れたが、肩を落とす知人を励ますのと、被災状況を目に焼きつけるためだった。...続きを見る
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心に残る風景、脈々と継いできた伝統行事、自然に育まれた味覚。地域に根差し、活性化に汗を流す人々など、まちの「宝」を紹介する。
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浅口市と岡山県矢掛町にまたがる標高約370メートルの竹林寺山。山頂付近には東アジア最大級の光学赤外線反射望遠鏡「せいめい」を備える京都大岡山天文台(同市鴨方町本庄)など多くの観測施設が立ち並ぶ。さかのぼること約200年前。今と同じように浅口から夜空を見上げ、観測に情熱を燃...続きを見る
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霜降り肉のとろけるような食感が特徴で、今や海外でも「wagyu」として人気を集める和牛。そのルーツは岡山にある。江戸期の1830年代に新見市神郷地区で生まれた「竹の谷蔓(つる)」。優良な和牛の系統(蔓)で国内最古とされ、岡山県をはじめ全国各地のブランド牛につながる。その一...続きを見る
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「今は再挑戦する立場。現職時代より身軽になったフットワークを生かし、少しでも早く浸透させたい」 衆院小選挙区「10増10減」の区割り見直しに伴い、新岡山2区の立憲民主党公認予定者となった元衆院議員。今月24日、新たなエリアとなった岡山市南区での街頭演説を終え、取材...続きを見る
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瀬戸内海が危機にさらされている。ふるさとの「里海」で起きているさまざまな異変を警告として捉え、自然と人の共生について考える。
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瀬戸内海を舞台に、自然と人の共生について考える連載企画「里海からの警告 豊かな循環へ」(1~6月、計45回)は、地球温暖化や海水の貧栄養化といった環境の変化が生態系にもたらす影響を探った。本紙記者とカメラマンは潜水取材を通して魚介類のすみかとなっている人工魚礁や海草のアマ...続きを見る
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皆さんから寄せられた力作のうち、佳作以上の優秀作品を紹介します。月1回更新。
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3月に入ってもなかなか暖かくなりませんでしたが、ひな祭りや卒業式のスナップ、花や野鳥の姿など春本番を思わせる585点の力作が寄せられました。桜の季節を迎え、一足早く咲いたカワヅザクラを題材にした作品も目を引きました。 山々では新緑が輝き始めました。愛好家にとっては...続きを見る
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平成最悪の水害となった2018年7月の西日本豪雨。岡山県内の被害実態や生活再建への動きなどをリポート、検証する。
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西日本豪雨の発生から1年。岡山県内で最大の被害を受けた倉敷市真備町は復興の途上にある。山陽新聞は被災直後からビデオカメラを付けた自転車を走らせ、この町の姿を記録してきた。過去の映像と比較しながら「真備の今」を伝える。 ■「明るい…」違和感 梅雨入り前の6月1...続きを見る
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西日本豪雨の被災者を取り巻く現状や課題を浮き彫りにし「一人も取り残すことのない支援」の在り方を考える。
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被災者支援制度は、1995年の阪神大震災から比べると、それなりに充実したとは思うが、十分に整備されたとまでは言い切れない。それ以前に、被災者が制度を使い切れているのかどうかという「そもそも論」に到達する。 被災者支援は、いくつもの法制度を根拠とし、国や自治体、民間...続きを見る
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260年続いた幕藩体制をひっくり返した明治政府。中央集権国家を目指し、地方の行政組織の近代化は重要課題だった。 1889(明治22)年には江戸時代からの集落を再編し、地域の行政主体を市町村とする「市制町村制」を施行した。これに伴い「明治の大合併」が行われ、1760...続きを見る
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新時代へ持続可能な地域づくりを探る山陽新聞社の「吉備の環(わ)」プロジェクトの柱の一つ。岡山県民の暮らしを支えてきた三大河川(旭川、吉井川、高梁川)とその流域、他地域との交易等々で豊かな文化をもたらした旧街道を歩き、歴史、風土、祭りや習俗、四季折々の景色を見つめ直す。
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キーワードは「魅せる」「集う」「つくる」だ。 体現する建物が岡山市北区表町3丁目の国道250号沿いに姿を見せ始めている。 新しい市民会館「岡山芸術創造劇場」、愛称・ハレノワ。地上6階地下2階のビルは、本格的なオペラも上演できる約1750席の大劇場を備え、約...続きを見る