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糸織りなす多彩な造形 ファン魅了 岡山、小林正和さん作品展開幕

糸を使った独創的な小林作品に見入る入場者
糸を使った独創的な小林作品に見入る入場者
 日本のファイバーアート(繊維造形)の第一人者として活躍し、岡山県立大教授を務めた小林正和さん(1944~2004年)の生誕80年、没後20年を記念した特別展「小林正和とその時代―ファイバーアート、その向こうへ」が19日、岡山市北区天神町の県立美術館で始まった。平面から立体、空間へと糸が織りなす多彩なアートが訪れたファンらを魅了している。

 小林さんは京都市に生まれ、地元の老舗織物会社への就職をきっかけに、糸を素材にした創作の道へ。国内外の公募展で高く評価され、県立大などで後進の指導にも当たった。

 会場では、竹ひごに張ったカラフルな糸が風に揺れる稲穂を思わせる「KAZAOTO」、天井から流れ落ちる水をイメージした「MIZUOTO」といった代表作に同時代の作家の作品などを加えた約90点を展覧。奈良市から訪れた女性(87)は「こんなに自由で奥深い表現がきるんですね」と目を見張っていた。

 山陽新聞社共催。5月26日まで。4月29日と5月6日を除く月曜と7日休館。

(2024年04月19日 16時43分 更新)

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