山陽新聞デジタル|さんデジ

ロビンソン・デー

 野球のユニホームに背番号を付けたのは1929年の大リーグ・ヤンキースが最初だという。打順にちなみ「3」ベーブ・ルース、「4」ルー・ゲーリッグ。ともにチームの永久欠番になっている▼球史に残る強打者コンビのように、今季はドジャースで日本人が連番を背負う。「17」は大谷翔平選手、「18」は備前市出身の山本由伸投手だ。レジェンドたちに負けぬ活躍を期待したい▼そのドジャースには忘れてはならない背番号がある。47年に黒人初の大リーガーとなった故ジャッキー・ロビンソンの「42」だ。内野手として活躍し、新人王や首位打者、盗塁王などに輝いた▼当初、チーム内外で黒人ゆえの嫌がらせを受けたが、紳士的な態度を崩さず周囲の信頼を得ていった。人種差別的なやじを飛ばす相手チームに対し、味方の白人選手が反論したこともあったという▼大リーグは4月15日を「ジャッキー・ロビンソン・デー」としている。彼が大リーグデビューを果たした記念日だ。背番号42は全球団共通の永久欠番になっているが、この日は全ての選手が42番を背負ってプレーする▼ロビンソンはドジャースの会長からスカウトされた際、嫌がらせを受けても「仕返ししないでいられる勇気」を求められたという。差別を乗り越え、道を切り開いた先人の努力に思いをはせる日にしたい。

(2024年04月08日 08時00分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ