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ピーコック噴水 半世紀の歴史に幕 岡山駅前、市民ら最後の記念撮影

およそ半世紀にわたり県都の玄関口で親しまれてきた「ピーコック噴水」。最終日は大勢の市民らが訪れた=31日午後6時36分、JR岡山駅東口広場
およそ半世紀にわたり県都の玄関口で親しまれてきた「ピーコック噴水」。最終日は大勢の市民らが訪れた=31日午後6時36分、JR岡山駅東口広場
 路面電車乗り入れ事業に伴い、撤去されるJR岡山駅東口広場の「ピーコック噴水」が31日夜、稼働を終えた。およそ半世紀にわたり県都の玄関口を彩ってきたシンボルとあって、最終日は大勢の市民らが足を運び、羽を広げたクジャクを思わせる“水の芸術”を目に焼き付けた。

 夕暮れ前、噴水周辺にはスマートフォンやカメラのレンズを向ける人がひっきりなしに訪れた。終了時刻の午後8時、集まった50人以上が見守る中、噴水は止まり、静かに役目を終えた。

 家族と記念撮影後に見届けた自営業の男性(47)=岡山市北区=は「小さい頃に父に写真を撮ってもらった思い出の場所。あるのが当たり前だったので寂しいですね」と話した。

 噴水は山陽新幹線が全線開業した1975年に設置され、「ふれあいの泉」と命名された。高さ5・1メートル、直径4メートル。531本のノズルが放射状に伸びている。撤去後は管理する岡山市の公募に応じた環太平洋大(同市東区瀬戸町観音寺)にオブジェとして移設される予定。

(2024年03月31日 21時26分 更新)

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