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舟越桂さん死去 彫刻家

 舟越桂さん
 舟越桂さん
 舟越桂さんと作品=2013年、東京都世田谷区のアトリエ
 舟越桂さんと作品=2013年、東京都世田谷区のアトリエ
 クスノキによる木彫の半身像で知られ、具象彫刻の第一人者として国内外で高く評価された彫刻家の舟越桂(ふなこし・かつら)さんが29日夕、肺がんのため東京都の病院で死去した。72歳。盛岡市出身。

 東京芸術大大学院在学中に、北海道のトラピスト修道院から聖母子像の制作を依頼されたのを機に本格的に木彫に取り組む。主に身近な人物をモデルにし、大理石の目をはめこんだ半身像を制作。遠くを見つめ深い精神性をたたえた作品は、天童荒太さんの小説「永遠の仔」など多くの書籍の表紙にも使われた。

 平櫛田中賞、中原悌二郎賞を受賞。11年紫綬褒章。彫刻家の舟越保武さんは父。著書に画文集「言葉の降る森」などがある。

(2024年03月30日 11時31分 更新)

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