山陽新聞デジタル|さんデジ

解析物質は「プベルル酸」 小林製薬の紅こうじ製品

 厚生労働省と小林製薬は29日、健康被害のあった「紅こうじ」製品を同社が解析した結果、想定していない物質の「プベルル酸」が検出されたと明らかにした。青カビから産生される天然化合物で、腎臓への影響は不明としている。今後、他の含有物質の有無も含め国立医薬品食品衛生研究所(国衛研)で検証を進める。

 厚労省によると、プベルル酸は抗生物質としての特性がある。抗マラリア作用が報告されており、毒性があるという。

 小林製薬は、健康被害のあった製品ロットについて「高速液体クロマトグラフ」で分析し、物質を同定。国衛研がデータなどを精査し、確認した。小林製薬は製品サンプルについて過去3年分を保管しているといい、国衛研は順次提供を受け分析する。

 厚労省は29日、小林製薬が紅こうじ原料を卸している52社の自主点検の結果、回収命令が出た小林製薬の3製品と1日摂取目安量が同量以上の製品や、過去3年間に医師から健康被害が報告された製品はなかったと明らかにした。原料を使用している173社の点検は継続中としている。

(2024年03月30日 00時07分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ