山陽新聞デジタル|さんデジ

JR在来線に不満 中山間地で大  岡山県調査 「本数減」「揺れる」

JR在来線の利用促進策を話し合った協議会の会合。利用者に各路線の「不満」の有無を尋ねた調査結果が公表された
JR在来線の利用促進策を話し合った協議会の会合。利用者に各路線の「不満」の有無を尋ねた調査結果が公表された
JR在来線に不満 中山間地で大  岡山県調査 「本数減」「揺れる」
 岡山県は18日、県内のJR在来線利用者に最寄り路線への不満の有無や各路線のイメージを尋ねた調査の結果を公表した。中山間地を走る路線を中心に運行本数や駅設備などを「不満」とする回答割合が高く、都市部を走る路線との差が顕在化。存廃問題がクローズアップされながら、ローカル線そのものへの関心の低さも示された。

 調査は昨年10月、民間のアンケートサイトを通じ、県内在住でJR在来線を日常的に利用するとした700人を対象に行い、最寄り路線を選んでもらった上での不満の有無を問うた。県内の10路線のうち、対象者がゼロだった芸備線を除く9路線の利用者が回答。不満があるとした割合の最高は姫新線の77・8%で、津山線65・3%、吉備線、宇野線、因美線が各50・0%と続いた。最も低い山陽線は29・4%だった。

 自由回答では「どんどん本数が減らされている」(赤穂線)といった運行状況に関する不満が多く、「車両がかなり揺れる」(津山線)「駅までのアクセス」(伯備線)「駅で電子マネーが使えない」(姫新線)などの意見も見られた。

 各路線のイメージについても質問。「地域経済を支えている」「沿線の景色がきれい」といった回答の一方で、「(イメージが)一つもない」との答えが目立った。姫新線の49・6%を筆頭に7路線が4割を超え、マイレール意識の低さを露呈した形となった。

 調査結果は18日、県が県内27市町村やJR西日本と立ち上げた「県JR在来線利用促進検討協議会」の第4回会合で明らかにした。会合では姫新線、赤穂線、因美線の活性化策を探るワーキングチームの活動内容に関する報告もあった。

 県県民生活交通課の森晃章課長は会合後の取材に「鉄道をみんなで守るという意識を県民に持ってもらう必要がある。利便性や関心を高める方策を考える材料としたい」と話した。

(2024年03月18日 21時21分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ