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少子化対策 知事「不退転の覚悟」 岡山県議会開会 106議案上程

2月定例岡山県議会で議案の提案理由を説明する伊原木知事
2月定例岡山県議会で議案の提案理由を説明する伊原木知事
 2月定例岡山県議会は22日、開会した。7505億5100万円の2024年度一般会計当初予算案など106議案を一括上程。伊原木隆太知事は提案理由説明で、県政の最重要課題に掲げる少子化対策について「少子化の傾向を反転できるかどうかのラストチャンス。将来世代のために不退転の覚悟で取り組む」と決意を表明した。

 伊原木知事は当初予算案に市町村や民間企業と連携した婚活、子育て支援に関する施策を幅広く盛り込んだとし「社会全体の空気感を高める」と狙いを強調。その上で「『できることは全てする』との思いで施策を展開し、若い世代の結婚や子育ての希望をかなえたい」と述べた。

 知事はまた、県北12市町村を舞台とした初のアートイベント「森の芸術祭」(9~11月)では「広域に設置されるアート作品を効率よく鑑賞できるよう周遊バスを整備する」と説明。JR芸備線の利用低迷区間の存廃を議論する「再構築協議会」の初会合(3月26日)に向けては「地域住民の生活を守ることを第一に沿線の新見市と準備を進める」との考えを示した。

 2月定例会の会期は3月19日までの27日間。27日に代表質問を行う。

2月定例県議会の主な議案


 ◇7505億5100万円の2024年度一般会計当初予算案。出会いと結婚のサポートや男性育児休業の取得促進、保育士の確保といった少子化対策をはじめ、教育再生や産業振興などの重点事業を推進するための経費を計上

 ◇未執行の新型コロナウイルス対策事業費を含む506億8700万円を減額する23年度一般会計補正予算案。減額補正の一方で、公立学校の児童生徒に配備しているデジタル端末を更新する事業費11億9300万円を新たに確保

 ◇全国で相次いでいる自転車の人身事故で高額賠償を求められるケースに対応するため、自転車の利用者に損害賠償責任保険加入を義務付ける条例案

 ◇物価高騰の影響を踏まえ、後楽園や岡山武道館、県工業技術センターなどの県有施設の使用料・手数料を改定する関係条例の一部改正案

(2024年02月22日 11時20分 更新)

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