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岡山市一般会計3855億円 24年度当初予算案 8年連続最大

岡山市一般会計3855億円 24年度当初予算案 8年連続最大
2024年度一般会計当初予算案を説明する大森市長
2024年度一般会計当初予算案を説明する大森市長
JR岡山駅東口広場への路面電車乗り入れ事業を説明する大森市長
JR岡山駅東口広場への路面電車乗り入れ事業を説明する大森市長
 岡山市は14日、3855億7500万円の2024年度一般会計当初予算案を発表した。前年度から6・4%(232億9500万円)増加し、8年連続で過去最大を更新。新庁舎の建設や路面電車のJR岡山駅への乗り入れなど中心市街地活性化に向けたハード整備を加速させる。19日開会の2月定例市議会に提出する。

 新庁舎の建て替えでは118億1700万円を充て、地上17階地下2階(延べ約5万6300平方メートル)の本体工事に着手。路面電車の岡山駅東口広場への乗り入れは33億800万円を計上し、軌道延伸に向けた駅地下街の補強工事などを行う。路面電車の延伸・環状化で優先整備を目指す岡山芸術創造劇場ハレノワ(同市北区表町)周辺ルートの調査費2千万円も盛り込み、実現性を探る。

 放課後児童クラブ(学童保育)の待機児童対策は43億1200万円を確保。受け皿となる専用施設の整備に加え、支援員の確保を狙った手当を導入する。先端技術で社会を変革するDX(デジタルトランスフォーメーション)化では地場産業の生産性向上や、小中学生に学習用端末を配備する「GIGAスクール構想」推進を狙いに29億9200万円を振り向けた。

 市長査定による追加・拡充は8事業、3億6600万円。活用されていない店舗のリノベーションへの補助など商店街の支援事業に3200万円、岡山城(同市北区丸の内)をはじめとする歴史遺産の魅力発信事業に2900万円を上乗せした。

 歳入は6月から始まる所得税と住民税の定額減税の影響により、市税を1・5%減の1323億2200万円と想定。地方交付税は5・9%増の463億円と見込んだ。

 記者会見で大森雅夫市長は「今は岡山市全体が動いている。中心市街地や周辺部の活性化、放課後児童クラブの待機児童といった各種課題への対応など、ステップアップへの施策を動かしていく」と述べた。

 また、当初予算案発表時に方針を示すとしていた新アリーナ構想については、財政負担を含めた協力への回答を岡山県に再度求めることとし、6月補正予算の検討段階で判断するとした。

 特別会計は0・6%減の1980億1900万円、事業会計は0・2%減の766億8400万円。3会計を合わせた総額は6602億7800万円で、3・4%増。

(2024年02月14日 12時24分 更新)

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