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締め込み姿の男衆 真木争奪激しく 美作・安養寺で4年ぶり大人会陽

福窓から投下される本真木に手を伸ばす男衆
福窓から投下される本真木に手を伸ばす男衆
 美作市重要無形民俗文化財の裸祭り・安養寺会陽は10日夜、同市林野の安養寺で4年ぶりに「大人会陽」が行われた。締め込み姿の男たち約700人(主催者発表)が真木(しんぎ)を巡る激しい争奪戦を繰り広げ、新型コロナウイルス禍前の活気が境内に戻った。

 午後9時過ぎ、僧侶らが観音堂そばの渡り廊下から副真木50本を投下。男たちは「うおー」と声を上げて手を伸ばし、前哨戦を展開した。約10分後に照明が消され、横田大雅副住職(31)が陰陽2本の本真木を観音堂の福窓から投げ入れると、裸衆のうねりと熱気は最高潮に達した。

 争奪戦に先立ち、地元グループ美作仲若会の約30人が近くの梶並川の垢離取場(こりとりば)で冷水に漬かって心身を清めた。同市の会社員(40)は「久しぶりの会陽で気も引き締まる。厄を落とし、福と春を呼び込む」と話した。

 小学生と未就学児約70人による「子ども会陽」もあった。

(2024年02月10日 22時14分 更新)

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