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岡山城刷新 経済効果113億円 市1年間推計 改修経費の6.3倍

リニューアルした岡山城
リニューアルした岡山城
リニューアルした岡山城の経済波及効果を説明する大森市長
リニューアルした岡山城の経済波及効果を説明する大森市長
 岡山市の大森雅夫市長は9日の定例記者会見で「令和の大改修」でリニューアルした岡山城(同市北区丸の内)について、2022年11月の再オープンから1年間の市内への経済波及効果が113億7千万円とする推計を発表した。改修の関係経費(約18億円)の6・3倍に上るという。

 内訳は入場者の交通や宿泊、飲食といった直接効果が70億2300万円、直接効果に伴う原材料の購入で生じた生産額「第1次波及効果」が26億8千万円。これらに関係する労働者の所得の増加と消費の額を示す「第2次波及効果」が16億6700万円だった。

 城を管理運営するおかやま観光コンベンション協会が、天守閣の入場者47万2215人のうち1841人にアンケート。出発地別の割合が岡山市内13・2%▽同市を除く岡山県内8・7%▽県外65・0%▽海外13・1%―だったことを踏まえ、需要発生額や産業連関表などから経済波及効果を算出した。

 大森市長は「高い経済効果に満足している。進化し続ける城としてイベントを展開するとともに、城を築いたとされる戦国大名・宇喜多家の大河ドラマ化を目指す活動など観光振興に力を入れる」と述べた。

 城は1597年に築かれたとされ、1945年の岡山空襲で天守閣が焼失。66年に再建され、2021年6月からの改修で外壁の塗り直しや耐震化を図った。岡山市出身の歴史学者磯田道史氏の監修で展示も全面刷新。歴代城主と関ケ原の戦いを解説するシアターなどを設けた。

(2024年02月09日 12時27分 更新)

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