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ファジ 小学校向けに独自出前授業 サッカー題材 主体的な学びに対応

ミニゲームの途中でボールを奪う方法を考える児童と福中さん(右)=2023年12月8日、柳井原小
ミニゲームの途中でボールを奪う方法を考える児童と福中さん(右)=2023年12月8日、柳井原小
 サッカーJ2のファジアーノ岡山は岡山県内の小学校を対象に、独自の出前授業を新たに始めた。技術中心のサッカー教室とは異なり、現行の学習指導要領が重視する「主体的・対話的で深い学び」に対応。競技に親しみながら子どもたちの考える力を育む内容にしている。

 出前授業は地域貢献の一環で、日本サッカー協会公認の小学校体育サポートインストラクター資格を持つ普及担当の福中善久さん(42)がプログラムをつくった。体育や総合学習の授業の参考にしてもらうとともに、サッカーに興味を持つ児童を増やそうと、体力づくりやミニゲームなどで構成している。

 昨年10月にスタートし、これまでに岡山、倉敷市の8校で実施。先月8日の倉敷市立柳井原小(同市船穂町柳井原)では福中さんらスタッフ3人が1~6年の29人を指導した。

 子どもたちはボールに座ってバランスを取ったり、ドリブルで駆け回ったりし、3対3のミニゲームはチーム分けから自分たちで考えた。試合中には福中さんが「どうやったらボールを奪えるか」と問いかけ、児童は声をかけ合って相手を囲んだり、パスコースをふさいだりと仲間と知恵を絞ってプレーしていた。

 「子どもの発想を広げられる内容で参考になった」と4年担任の男性教諭(62)。

 各教育委員会を通じて出前授業の希望校を募集しており、福中さんは「できるだけ多くの学校を巡り、自発的にスポーツを楽しめる子どもを増やしたい」と話している。

 問い合わせはファジアーノ(086―948―5654)。

(2024年01月14日 18時55分 更新)

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