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西粟倉村 ふるさと納税返礼に電気 寄付金 脱炭素な村づくりへ

西粟倉村 ふるさと納税返礼に電気 寄付金 脱炭素な村づくりへ
返礼品となる電気を生み出す西粟倉村の第2小水力発電所「みおり」
返礼品となる電気を生み出す西粟倉村の第2小水力発電所「みおり」
 岡山県西粟倉村は、ふるさと納税の返礼品に同村大茅の第2小水力発電所「みおり」で生み出す電気を加えた。寄付者が家庭などで使う電気の生産時に発生する二酸化炭素(CO2)を、水力発電由来の再生可能エネルギーで相殺して環境負荷を低減し、寄付金は村が目指す「脱炭素な村づくり」に役立てる。

 村から発電時にCO2を排出しない再エネの価値を付与した電気を供給し、寄付者は返礼の電気代割引を受けて環境保全にも貢献できる。3万円を寄付すれば割引は9千円(1カ月3千円)。沖縄県や離島を除く全国で利用可能。返礼の活用には小売電気事業者イーネットワークシステムズ(ENS、東京)と電気契約する必要がある。

 同村は吉野川などの豊富な水量や土地の高低差を生かして1966年から小水力発電を運用。国の脱炭素先行地域に選ばれ、ENSの親会社の三ッ輪ホールディングス(東京)などと共同出資して2023年3月に新電力会社・西粟倉百年の森林(もり)でんき(略称・百森でんき)も設立した。

 村の担当者は「脱炭素化に向けた地域づくりを、ふるさと納税で応援してもらいたい」と呼びかける。申し込み方法や料金体系は特設サイト(https://denki.gurugurumeguru.jp/lp/)で紹介している。

(2024年01月04日 09時00分 更新)

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