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里見倉敷藤花 最多14度目の栄冠 西山女流四冠に連勝し9連覇

自らの最多記録を更新する14度目の戴冠を果たし、伊東香織倉敷市長(左)から大山名人杯を贈られた里見倉敷藤花
自らの最多記録を更新する14度目の戴冠を果たし、伊東香織倉敷市長(左)から大山名人杯を贈られた里見倉敷藤花
 女性将棋の公式タイトル戦「第31期大山名人杯倉敷藤花戦」(日本将棋連盟、倉敷市、同市文化振興財団、山陽新聞社主催)の3番勝負第2局が18日、同市中央の市芸文館で指され、里見香奈倉敷藤花(31)=清麗、女流王座、女流王位との四冠=が171手で挑戦者の西山朋佳女流四冠(28)=白玲、女王、女流名人、女流王将=を下して防衛。2連勝で本人の持つ最多記録を更新する、通算14度目の栄冠を手にした。

 女流棋界をけん引し、八大タイトルを分け合う両者の対決は2期連続。里見倉敷藤花は9連覇を、西山四冠は初の倉敷藤花位を目指した。里見倉敷藤花が先勝して迎えた第2局は、同館藤花荘で午前10時に始まった。午後からは場所を同館ホールに移し、公開対局を行った。

 対局は相振り飛車の戦型。序盤は先手の里見倉敷藤花が流れをつかんだが、中盤に入ると西山四冠が積極的に仕掛けてペースを引き寄せた。終盤、苦しい展開の中で粘りを見せていた里見倉敷藤花が、わずかな勝機を逃さず攻めに転じ、最後は押し切った。持ち時間は各2時間で、両者とも使い切った。

 同館アイシアターでは、菅井竜也八段(岡山市)が大島綾華女流初段を聞き手に大盤解説。公開対局と合わせ、将棋ファンら約300人が熱戦の行方を見守った。

(2023年11月18日 20時09分 更新)

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