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南海トラフ、空白域解消へ 観測網の整備作業公開

 海底ケーブルを陸上局に接続する作業のため、高知県室戸市の沖合に停止する船=29日午前
 海底ケーブルを陸上局に接続する作業のため、高知県室戸市の沖合に停止する船=29日午前
 防災科学技術研究所は29日、高知、宮崎両県沖の海底で整備を進める地震・津波観測システム「N―net(エヌネット)」の海底ケーブルを陸上局に接続する作業を高知県室戸市で報道陣に公開した。南海トラフ巨大地震に備えた観測網の一環で、2025年度の稼働を目指す。

 11年の東日本大震災以降、政府は観測網の強化を推進。北海道沖から千葉県房総沖に「S―net」、熊野灘から紀伊水道沖に「DONET(ドゥーネット)」が既にあり、N―netの整備で太平洋側の観測網の空白域が解消される。

 この日は約1キロ沖合に停止させた船からケーブルをウインチなどで引っ張り、沿岸の陸上局と接続する作業を進めた。

(2023年10月29日 18時31分 更新)

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