山陽新聞デジタル|さんデジ

モロッコ地震1週間、遠い再建 迫る雨期、「家を」と被災者

 15日、モロッコ中部アミズミズ郊外のモスクで金曜礼拝に参加する男性ら(共同)
 15日、モロッコ中部アミズミズ郊外のモスクで金曜礼拝に参加する男性ら(共同)
 15日、モロッコ中部の山間部の集落に作ったテントで、取材に答えるアブデルハフィド・オブラヒムさん(中央)。左右は生き残った2人の娘(共同)
 15日、モロッコ中部の山間部の集落に作ったテントで、取材に答えるアブデルハフィド・オブラヒムさん(中央)。左右は生き残った2人の娘(共同)
 【マラケシュ(モロッコ中部)共同】北アフリカ・モロッコ中部で8日に起きた地震から15日深夜(日本時間16日朝)で1週間が過ぎた。被害が集中した震源地周辺の山間部では多くの住宅が倒壊したままだ。被災者支援は遅れており、生活再建の道は遠い。被災地では10月ごろから雨期が始まるといい、被災者は「住居が必要」と訴えた。

 震源地に近い中部ハウズ県アミズミズ南東約5キロの集落。15日、未舗装の細い山道を車で約30分かけて訪れると、9世帯の住居が全て倒壊していた。「がれきに埋まった12歳の娘と40歳の妹が死んだ」。住民アブデルハフィド・オブラヒムさん(41)が声を震わせた。

 自身も肩の骨を折る重傷を負った。建設の仕事をしていたが、当面は働けない。毛布や木々で作った簡素なテントで家族と夜を過ごしている。水などの支援物資は届き始めたが「雨期が始まる前に家を確保することが一番重要だ。今すぐにも助けてほしい」と求めた。

(2023年09月16日 17時26分 更新)

あなたにおすすめ

ページトップへ