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ハワイ山火事遺族、州と郡を提訴 「対策怠った」

 米ハワイ・マウイ島ラハイナで、山火事の被災者に支援物資を運ぶボランティアら=8月19日(AP=共同)
 米ハワイ・マウイ島ラハイナで、山火事の被災者に支援物資を運ぶボランティアら=8月19日(AP=共同)
 【カフルイ(マウイ島)共同】115人の死亡が確認された米ハワイ州マウイ島の山火事は防ぐことができたのに対策を怠ったとして、犠牲者の遺族が4日、損害賠償などを求め州や地元マウイ郡、電力会社などを相手取り、州裁判所に訴訟を起こした。欧米メディアが5日報じた。

 ロイター通信は、火事を巡って遺族が州を提訴するのは初めてだとしている。

 提訴したのは娘のレベッカ・ランズさん(57)を亡くしたハロルド・ウェルズさん。州や郡、電力会社「ハワイアン・エレクトリック」などは山火事の危険性を認識していたにもかかわらず、送電や植物の管理といった対策を怠ったと主張している。

 山火事が起きたとされる8月8日夜明けごろ、木製の電柱が折れ、電線が乾燥した草の上に落ちて火が上がる様子が目撃されており、火災の原因との見方が出ている。

 マウイ郡は、強風で電柱が倒れて植物が燃える可能性を認識していたのに電力を遮断しなかったとして、エレクトリック社などに損害賠償を求め提訴しているが、同社は送電線からの火災の拡大を否定している。

(2023年09月06日 09時26分 更新)

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