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久米南の規格外キュウリでレシピ 町とANAホテル岡山など連携

(手前中央から時計回りに)キュウリのドレッシングを使ったパスタ、冷製スープ、ジュース、久米南トニック、久米南ピムズ
(手前中央から時計回りに)キュウリのドレッシングを使ったパスタ、冷製スープ、ジュース、久米南トニック、久米南ピムズ
キュウリ料理を試食する生産者や学生ら
キュウリ料理を試食する生産者や学生ら
 岡山県内一のキュウリ産地・久米南町とANAクラウンプラザホテル岡山(岡山市北区)、中国学園大(同)が連携し、規格外で出荷できないキュウリを使った新レシピを開発した。同ホテルのレストランで料理を提供し、レシピも公開。食を通した地域の活性化を目指す。

 町内では曲がったり傷があったりするキュウリの大量廃棄の解決が課題になっており、同大国際教養学部の佐々木公之教授とゼミ生が5月ごろから有効活用への企画を進めた。レシピ作りは活動に賛同した同ホテルの中野大輔総料理長が担当し、5品を開発した。

 8月21日に同町山手のリゾートセンター治部邸で試食会があり、生産者や学生ら約20人に振る舞われた。

 冷製スープはキュウリの風味にタマネギの甘さとビネガー(酢)の酸味が調和し、さっぱりとした味わい。鮮やかな緑色のドレッシング、パイナップルや蜂蜜でまろやかに仕上げたジュースのほか、スライスしたキュウリが爽やかな「久米南トニック」、ざく切りのキュウリやフルーツが映える「久米南ピムズ」のカクテル2種も並んだ。生産者は「見た目がおしゃれでおいしい」「若者やプロの料理人は発想が違う」などと驚いていた。

 中野総料理長は「素材の味を生かし、他では味わえない洋食メニューにした」と説明。佐々木教授は「店や家庭に広め、町の活性化に役立てたい」と話す。

 ジュースとドレッシングは同ホテルで同19日から提供されており、他の料理も検討中。今後はレシピをインターネットなどで紹介するほか、地元飲食店にもメニューに加えてもらうよう働きかける。

(2023年09月02日 11時03分 更新)

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