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岡山県北で道路陥没や護岸崩落 台風7号被害40件に

長さ70メートルにわたって陥没した林道=16日、津山市阿波(同市提供)
長さ70メートルにわたって陥没した林道=16日、津山市阿波(同市提供)
 台風7号の通過に伴い大雨が続く岡山県内は17日、県北部を中心に道路の陥没や温泉施設への土砂流入といった新たな被害が確認された。県のまとめで道路や河川などの公共土木施設の被害はさらに32件増え、14日夜の降り始めから計40件に上った。各自治体の調査が進んだ結果とみられる。

 県や各自治体によると、阿波森林公園(津山市阿波)近くの林道で長さ70メートル、幅4メートル、深さ0・5メートルにわたり陥没しているのが見つかった。奥津温泉(鏡野町)でも旅館など4軒の温泉施設に土砂の流入が確認され、真庭市蒜山下和では市道沿いの石垣が長さ約20メートルにわたり崩れていた。

 河川施設の被害も新たに判明。鏡野町上斎原の遠藤川護岸で長さ数十メートルの損傷が見つかったほか、真庭市種の種川や同市見明戸の鉄山川などでも護岸の崩落が確認された。

 津山市立勝北中(同市原)で局地的な突風「広戸風」の影響でテニスコート2面の人工芝がはがれた。床下浸水も鏡野、美咲町で各1棟増え計8棟となった。

 国道や県道の交通規制は、津山市加茂町河井の県道が約30メートルにわたり路面が崩壊するなどして午後9時現在、全面・片側通行止めが計8カ所で続いている。

 JRの在来線は芸備線矢神駅(新見市哲西町矢田)で雨量計が規制値を超え、新見―備後落合間で約4時間運転を見合わせたほか、同市の姫新線刑部―富原間でも普通列車が倒れかかった木2本と接触した。

 降り始めから17日夕までの降水量は鏡野町上斎原で591・5ミリ、真庭市蒜山上長田で221・5ミリに達し、各地で土砂災害の危険性が高まっている。県内で16日に津山市と鏡野町が避難指示、真庭市が「高齢者等避難」を同日深夜まで発令。津山市は避難指示を高齢者等避難に切り替え、17日午後10時現在も継続している。

(2023年08月17日 19時14分 更新)

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