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核懸念の中、戦没者追悼式 規模縮小開催4年連続

 全国戦没者追悼式で黙とうされる天皇、皇后両陛下=15日正午、東京・日本武道館
 全国戦没者追悼式で黙とうされる天皇、皇后両陛下=15日正午、東京・日本武道館
 終戦から78年となった15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で行われた。ウクライナ侵攻を続けるロシアの核使用に懸念が高まり、核軍縮を巡っても世界の分断が進む。遺族らは惨禍が繰り返されないよう平和を誓い、先の大戦の犠牲者を悼んだ。台風7号による交通機関への影響などから10府県の遺族が欠席した。

 式典は4年連続で規模を縮小しての開催。厚生労働省によると、高齢の参列者が多いことを踏まえ、今年も新型コロナウイルスの感染防止に慎重を期した。

 岸田文雄首相は就任後2回目の参列。昨年同様にアジア諸国への加害責任に触れず「積極的平和主義の旗の下、国際社会と手を携え、世界が直面する課題の解決に取り組む」と述べた。

 正午の時報に合わせ全員で黙とう。天皇陛下は「過去を顧み、深い反省の上に立ち、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願う」とのお言葉を読み上げられた。

(2023年08月15日 12時36分 更新)

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