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御巣鷹、山中の通信改善 家族と電話、新たな慰霊

 慰霊登山の間に大阪府に住む母らとテレビ電話をする山本昌由さん=12日、群馬県上野村
 慰霊登山の間に大阪府に住む母らとテレビ電話をする山本昌由さん=12日、群馬県上野村
 日航機墜落事故から38年となった12日、現場の「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)では午後も、遺族による慰霊登山が続いた。普段は携帯電話の電波が通じにくい山中だが、今年はKDDI(au)による臨時基地局設置で通信状況が改善。墓標の前で家族がテレビ電話で会話する新しい追悼の形が見られた。

 東京都中央区の会社員山本昌由さん(43)は尾根を移動しながら、約20分間、スマートフォンでテレビ電話を続けた。大阪府の母啓子さん(78)に、亡くなった父謙二さん=当時(49)=の墓標の様子を伝え「生で現場を見せられるのはありがたい」。啓子さんも画面の向こうで手を振った。

(2023年08月12日 18時25分 更新)

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