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県立、就実大有志が製作参加 全国の学生、長編映画を合作

就実大の(左から)花房瞳さん、久保秋乃さん、横山あやめさん
就実大の(左から)花房瞳さん、久保秋乃さん、横山あやめさん
「小さな日常に乾杯」の一場面=(C)A_JAPARATION_FILM
「小さな日常に乾杯」の一場面=(C)A_JAPARATION_FILM
神野凌輔さん
神野凌輔さん
 新型コロナウイルスの影響で大学の課外活動が制限される中、全国約100大学の映画部や映像サークルに所属する学生の作品をつなげて一つの映画を製作するプロジェクトに、岡山県内から県立大(総社市窪木)と就実大(岡山市中区西川原)の有志が参加した。完成したオムニバス長編映画「突然失礼致します!」(3時間15分)の公開が今月16日から、動画投稿サイトのユーチューブで始まった。

 プロジェクトは群馬大映画部長の4年熊谷宏彰さん(21)が発案。4~6月、コロナ禍で創作活動の自粛を余儀なくされた全国の仲間にSNS(会員制交流サイト)を通じて協力を呼び掛けた。

 共通テーマは「希望」。感染防止のため「3密」(密閉、密集、密接)を避けて撮影することや企画会議はリモートで行うことなどを条件に、1分以内の作品を募ったところ、実写やアニメ、コンピューターグラフィックス(CG)といった多彩な技法を駆使した計176本が集まり、製作者の紹介などを合わせて編集した。本格的な撮影活動が難しいとあって、約7割がスマートフォンで製作したものだという。

 県立大映像サークルに所属する2年神野凌輔さん(19)の作品「小さな日常に乾杯」は、同級生の古江健斗さん(19)に主人公を演じてもらい、自宅で撮影。授業がオンラインに切り替わるなど大学に行けない日々の戸惑いをヒントに、寝坊したと焦った大学生が夢だと気付きほっとする―という日々の幸せを描いた。

 神野さんは「自分は映画が好きだと再認識した。他大学の人たちとオンラインで交流できたこともいい刺激になった」と振り返る。

 就実大映画研究部は3年生3人が1本ずつ応募した。久保秋乃さん(20)の「君にいちばん綺麗(きれい)な焼き立てを」は久しぶりに会う知人に手渡すクッキーを用意する場面を、花房瞳さん(21)の「クローバーの約束」は大学生が電話で友達と会う約束をする場面をそれぞれ描き、以前のように友人知人らと気軽に会える日が来るよう期待を重ねた。横山あやめさん(20)の「手の届くことから、鮮やかに!」は手描きのアニメーションを交え、読書や音楽などのやりたいことを映像にまとめている。

 「コロナ禍だから活動できないと諦めていたけど、今回の挑戦が『やればできる』と次への意欲につながった」と3人。その上で「新作の準備も始めたい」と声をそろえた。

 総監督を務めた熊谷さんは「コロナ禍でも創作活動は可能だと証明できたと思う。学生たちの熱意を多くの人に伝えたい」と話す。

 公開は10月末までの予定。熊谷さんらは劇場公開も目指している。

(2020年08月22日 17時07分 更新)

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