おでかけ
ラーメン競演 どっちがうまい? 岡山のライブハウス、5日催し
実はラーメンが人気のライブハウス・イマージュ(岡山市北区表町)と、ラーメン愛好家グループ「岡山ラーメン学会」が、それぞれ〝究極の一杯〟を提供するイベント「表町屋台ラーメンクラブ」が5日、イマージュ隣接の特設会場で初めて開かれる。長年、ラーメン研究を続ける学会に、新規参入したライブハウスが挑む形で、ラーメン界に新たな旋風を巻き起こせるか、注目が集まっている。
イマージュはコロナ禍でライブが制限されていた2020年夏ごろから、併設するカフェでラーメンの提供を始めた。高倉昭博代表(58)は「酒もダメ、ライブもダメ、密室もダメってなった時に、万人が好きな物をやっていくしかないと思った。それがラーメンだった」と振り返る。幸いにも常連客や友人に、ラーメンに詳しい人間が多かった。試食会を開いて試行錯誤を重ね、鶏がらしょうゆの中華そばを完成させた。
イマージュのラーメンは、昭和の漫画に出てきそうな昔ながらの中華そば。麺は細めのストレートで、スープはあっさりした中にしょうゆのこくが感じられる。メンマも大きなまん丸のチャーシューも全て自家製。「チャーシューを煮たたれと鶏がらスープを合わせているだけ。ほかは何にも入れていない」と、まさにシンプルイズベストな一品だ。
「飛びぬけて何かが優れているというよりも、誰が食べてもおいしくて、何度も通いたくなる味を目指した」と高倉代表。アーティストや全国から来るライブ客から「なんでライブハウスのラーメンがこんなにおいしいの?!」と言われることが何よりうれしいそうだ。
そんなイマージュに胸を貸すのがラーメン学会。県内のラーメン研究を続けて25年になる。「食べるだけでは物足りない」と、2008年から有志による自作のラーメンを京橋朝市(岡山市)で提供するようになった。300食が売り切れるほど好評だったものの、メンバーの確保が難しくなり、2017年を最後に朝市は参加を休止している。
6年ぶりの本格的なイベント参戦に「ラーメンを待ってくれるお客さんの行列を思い出すとわくわくする。腕が鳴る」と黒瀬昌彦会長(70)。今回のために考案した学会特製塩ラーメンは、鶏がらやとんこつ、煮干しなどを使った黄金色のスープ。ストレートの細麺で、特製チャーシュー、もやし、かまぼこなどがのっている。「塩ラーメンだけど、塩ラーメンらしくない、複雑な味わいを楽しんでもらいたい」と話す。
黒瀬会長はイマージュの常連客で、ラーメン開発の協力者でもある。高倉代表は「先輩に挑ませていただくという気持ち。どこまで通用するか楽しみ」とし、黒瀬会長は「よくイマージュに食べに行くが、味をしっかりキープして頑張っている。このイベントが僕らのライブ。セッションを楽しもう」と笑顔だ。
イベントは午前10時半~午後2時(無くなり次第終了)。ラーメンは1杯700円。入場時に別途1ドリンク(ソフトドリンク300円、アルコール500円)を注文する。少雨決行。
(2023年11月02日 15時40分 更新)
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