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瀬戸内国際芸術祭

瀬戸芸 次回は25年に開催 岡山、香川、兵庫の美術館連携も

2022年の「瀬戸内国際芸術祭」秋会期で作品を楽しむ人たち
2022年の「瀬戸内国際芸術祭」秋会期で作品を楽しむ人たち
 岡山、香川両県の島々を主会場に開いている瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)の実行委員会は18日、高松市内で総会を開き、次回の第6回を2025年に開催することを決めた。大阪・関西万博の開催年にも重なり、岡山、香川、兵庫県内の美術館による連携企画も明らかにされた。

 連携企画では、岡山県立美術館や香川県立ミュージアム、兵庫県立美術館を中心に7、8館が参加し、会期中に現代アートをテーマにした展覧会をそれぞれ行う方針。瀬戸芸総合プロデューサーの福武總一郎氏は「地域の芸術文化のインフラである美術館を拠点に、本州や四国へのさらなる展開を図りたい」と語った。

 総会は、福武氏や総合ディレクターの北川フラム氏、実行委会長の池田豊人香川県知事ら44人が出席。池田知事が「新型コロナウイルス禍での第5回の開催で瀬戸芸の力と価値がより確実になった。万博側からの連携要請もあり、国内外から多くの人を呼び込む第6回にしたい」と開催を提案。異論はなかった。

 計105日間の会期中に延べ約72万人が訪れた昨年の第5回の収支は、約2億5900万円の黒字になるとの見通しも報告された。

 総会終了後、北川氏は「大切なのは、初心に返って地域の思いや課題に寄り添うことと、収容能力以上の観光客が訪れる『オーバーツーリズム』対策。今後1年で具体的な内容をつくり上げていく」と展望を示した。

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