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議員の嫌がらせ防止条例提案へ 美咲町議会、成立すれば県内初

美咲町役場
美咲町役場
 岡山県美咲町議会が議員による町職員や同僚へのハラスメント防止に向け、嫌がらせの定義や議員の責務を定めた条例案を12月4日開会の定例町議会に提案することが22日、分かった。議会と執行部、議員同士の良好な関係を構築し、住民に信頼される議会づくりにつなげる狙い。成立すれば県内初という。

 条例案はパワハラやセクハラ、妊娠・出産・育児と介護を巡る嫌がらせ、誹謗(ひぼう)中傷、風評などを防止対象に設定。議会運営委(6人)に窓口を設け、委員が苦情や相談を受けて被害状況を調査する。ハラスメントが確認されたり町長から被害報告があったりした場合は、議長が加害議員の氏名を公表する。

 議員退職後のプライバシー保護を義務付けるほか、議長にはハラスメント防止に向けた議員研修の実施を求める条文も盛り込む。

 成立後は即日施行し、相談も受け付ける。松島啓議長は22日の取材に「町職員も議員も共に気持ちよく働ける環境をつくりたい」と話した。

 地方自治研究機構(東京)によると、議員のハラスメント防止に関する条例は2府県と19都道府県34市区町村が定めている。中国地方では9月に施行した鳥取県八頭町に続き、美咲町が2例目。

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