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「蔵のある街」本編 7月から製作 倉敷舞台、地元出身俳優も出演

「蔵のある街」の本編製作を発表する平松さん(左)ら
「蔵のある街」の本編製作を発表する平松さん(左)ら
MEGUMIさん
MEGUMIさん
前野朋哉さん
前野朋哉さん
 倉敷市を舞台に計画している映画「蔵のある街」の実行委員会は10日、本編の製作を7月から始めると発表した。高校生を主人公にした物語で、MEGUMIさんや前野朋哉さんといった地元出身の俳優らが脇を固める。同市美観地区などで撮影し、2025年7月の公開を目指す。

 映画(約110分)は、市出身の映画監督・平松恵美子さん(57)と中高の同級生らでつくる実行委が企画。ヤングケアラーの友達を勇気づけるため、美観地区の鶴形山から花火を打ち上げようと奔走する高校生たちの姿を描く。

 主人公の男子高校生(蒼)と自閉症の兄をサポートする同級生(紅子)ら主要キャストは6月に発表。MEGUMIさんは紅子の母親、前野さんはジャズ喫茶のマスターを演じ、俳優橋爪功さんの出演も決まっている。

 その他のキャスト10人程度は6月に市内で開催するオーディションで選出。7月22日~8月11日、エキストラも含め100人以上の出演者が美観地区や市内の高校、商店街などで行う撮影に臨む。

 実行委は昨年10月、物語のあらすじをまとめたパイロット版(約20分)を製作。企業や行政の協賛が付き、製作費調達のめどがたったという。

 市内で行われた記者会見には監督、脚本を担当する平松さんと実行委員3人が出席。平松さんは「子どもたちに夢を与えるとともに、古い町並み、山や海に恵まれた倉敷を映像に残し、後世に伝えたい」と話した。

倉敷市、映画製作を支援 企業版ふるさと納税募る


 倉敷市は10日、映画「蔵のある街」の製作費を支援するため、企業版ふるさと納税に基づき、5930万円を上限に寄付を募ると発表した。12月20日まで受け付ける。

 同納税は、地方自治体の地域活性化事業に寄付した企業の税負担を軽減。一口10万円以上で1日から受け付けており、寄付金は全額実行委に贈る。

 上限は実行委の申請に基づいて設定。寄付は撮影機材や音楽制作費をはじめ、スタッフやキャストの人件費などに充てる。実行委によると製作費は7千万円で、寄付で賄えない部分は企業や個人からの協賛金で補う。

 市は「映画を通じ、倉敷の魅力発信や観光客誘致につなげたい」としている。

 問い合わせは市財政課(086―426―3155)。

(2024年04月10日 16時58分 更新)

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