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「宗堂桜」伝承テーマ 紙芝居披露 岡山・瀬戸 住民ガイドが花見客に

花見客を前に紙芝居を披露する「万の富を探す会」メンバー
花見客を前に紙芝居を披露する「万の富を探す会」メンバー
 岡山市東区瀬戸町地区の千種学区住民らでつくるボランティアガイド「万の富を探す会」は6、7の両日、妙泉寺跡一帯(同町宗堂)に咲く「宗堂桜」の伝承をテーマにした紙芝居を現地で披露した。見頃を迎えた桜の下、花見客が昔に思いをはせながらメンバーの熱演を楽しんだ。

 宗堂桜は八重桜の一種で、約60枚ある花びらのうち、中心部に咲く約20枚が内側に反転、全体で見ると咲ききっていないように見える。約70本あり2本が県天然記念物。江戸時代、参道に植えた妙泉寺住職が岡山藩の弾圧で命を落とし、悲しんだ桜が開ききらなくなったとの伝承がある。

 地元PTAが以前に作った紙芝居を使い、6日は6回上演。読み手2人が「えれーことじゃ」「おしょうさまが死んでしもうた」などとなじみ深い方言で感情豊かに演じた。近所から夫と訪れた女性(70)は「地元の歴史が改めて勉強になった。やりとりも上手で聞き取りやすかった」と話した。

 地区の魅力を知ってもらおうと花見シーズンに合わせて初めて企画した。桜は20日ごろまで楽しめるという。

(2024年04月09日 16時02分 更新)

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