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山陽学園中・高地歴部が最優秀賞 高校生国際シンポのポスター発表

発表したポスターを見ながら、シンポジウムを振り返る(左から)小橋さん、福原さん、岡崎さん
発表したポスターを見ながら、シンポジウムを振り返る(左から)小橋さん、福原さん、岡崎さん
 街中のごみの情報を集めるアプリを運用する山陽学園中・高(岡山市中区門田屋敷)の地歴部が、全国の高校生が課題研究を発表する「高校生国際シンポジウム」(2月、鹿児島市)のポスター発表で、分野別の最優秀賞を受賞した。海ごみ問題の解決に向け、スマートフォンを使って市民に身近なごみに関心を高めてもらう手法が評価された。

 スライド発表とともに審査するシンポジウムは同市の一般社団法人が主催し、9回目。ポスター発表には全国133校が応募し、書類審査を通過した65校が会場でプレゼンテーションに臨んだ。

 「産業・地域振興分野」に応募した地歴部は、部長の福原琉奈さん(17)ら高校3年の3人が、市民が道路沿いや用水路などで見つけたごみの情報を写真や位置情報として記録するアプリについて報告。瀬戸内海のごみの7割近くが陸からの流出とされることを踏まえ、スマホを使う手軽な仕組みで問題に目を向けてもらう狙いや成果を話した。

 アプリを活用した地歴部の取り組みが全国的なコンクールで最優秀賞を受賞したのは初。ともに副部長の岡崎華さん(17)は「市民を巻き込む活動が伝わったと実感できた」、小橋愛美さん(17)は「誰もが廃棄者から解決者になれる仕組みを評価してもらえた」と喜んだ。

 大学の研究者らが審査した会場では「ごみ箱や集積所の場所を示しては」「ゲームの要素があれば面白い」といったアプリ改良のアドバイスも受けたといい、「今後の運用に向けたアイデアを得られたのも成果」と福原さん。「一人でも多くの人に利用してもらい、問題解決につなげたい」と話している。

(2024年04月09日 11時12分 更新)

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