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「言葉に尽くせぬご迷惑」と謝罪 小林製薬社長ら、会見4時間半

 記者会見する小林製薬の小林章浩社長(中央)=29日午後、大阪市
 記者会見する小林製薬の小林章浩社長(中央)=29日午後、大阪市
 「皆さまに言葉に尽くせない大変なご迷惑をおかけしている。本当に申し訳ない」。健康被害報告が増加の一途をたどる小林製薬のサプリメント問題。小林章浩社長ら幹部は29日、険しい表情で記者会見に臨んだ。立ったまま冒頭の謝罪と説明を終えると、10秒近く深く頭を下げた。対応の遅れや原因について質問が相次ぎ、会見は約4時間半に及んだ。

 同社が問題を把握したのは1月だが、公表は3月22日だ。その間に亡くなった人もおり、対応の遅れが指摘される中での2回目の会見。報道陣から、早く明らかにしていれば死亡は防げたのではないかと問われ、小林社長は「言葉もございません」と唇をかんだ。

 同社が影響を示唆していた「未知の成分」も混乱を助長した。原因となった可能性がある「プベルル酸」の名称を会見中に厚生労働省が発表すると、社長ら出席者全員が「公表すると聞いていない」と戸惑う場面もあった。

 小林社長は「最善の判断をしたつもりだが、力が足りないと言われればおっしゃる通り」と下を向き、涙をこらえるようなしぐさも。

(2024年03月29日 19時28分 更新)

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