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二階氏、政治経歴に終止符 自民実力者、権勢振るう

 自民党の二階俊博元幹事長は派閥裏金事件という不祥事を受け、長い政治経歴に終止符を打つ決断を迫られた。ロッキード事件で逮捕された田中角栄元首相が率いる田中派から国政活動をスタート。自民を一度は離党しながら、復党後も政権の要職を重ね、実力者として権勢を振るった。

 和歌山県議を経て1983年に衆院初当選。竹下派の分裂で小沢一郎氏と政治行動を共にした。93年に宮沢内閣不信任決議案に賛成して自民を離党すると新生党、新進党、自由党などと政党を移る。この経過で公明党や現東京都知事の小池百合子氏ら幅広い人脈を築き、政治力の源泉とした。

 2003年に自民復党。05年には当時の小泉純一郎首相の下、党総務局長として郵政選挙の刺客擁立を進めて勝利に貢献し、その後も国対委員長、総務会長など要職を任された。政権復帰後の16年に幹事長に就くと、在任日数で通算、連続とも田中元首相の記録を超えて歴代最長に達した。

 5年余りの幹事長在任中に党から政策活動費約47億8千万円を受領し、金遣いの荒さが指摘された。

(2024年03月25日 19時01分 更新)

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