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陶陽賞に備前焼・伊勢崎創さん 「日本伝統工芸中国展」審査

出品作を入念に見定めた第67回日本伝統工芸中国展の審査
出品作を入念に見定めた第67回日本伝統工芸中国展の審査
 中国地方のトップレベルの工芸家が集う公募展「第67回日本伝統工芸中国展」(日本工芸会、同会中国支部、山陽新聞社主催)の審査が14日、岡山市北区天神町、岡山県天神山文化プラザで行われ、備前焼の伊勢崎創さん(55)=備前市=の「備前花器」が特別賞の金重陶陽賞に選ばれるなど入賞、入選92点が決まった。

 岡山、広島、鳥取、島根の4県から陶芸、染織、漆芸、木竹工など7部門に計136点の出品があった。

 ふくやま美術館の原田一敏館長が審査委員長を務め、東京芸術大美術学部の近藤都代子非常勤講師、パナソニック汐留美術館の川北裕子学芸員、同支部の松田正己支部長、八村輝夫顧問ら計17人が精査。原田審査委員長は「総体的にレベルが高かった。技術力や仕事の丁寧さに加え、現代感覚にあふれる作品が目を引いた」と講評した。

 展覧会は岡山(5月22~27日、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館)、鳥取(6月11~16日、鳥取県立博物館)の2会場で開かれる。

 伊勢崎さんを除く入賞者と作品は次の通り。(敬称略)

 日本工芸会賞=野間清仁(美作市)「楓黒柿飾箱『雲 一期一会』」▽日本工芸会中国支部長賞=佐故龍平(岡山市)「杢目金打出面取合子」▽NHK広島放送局長賞=平恵子(府中市)「紬織着物『漣』」▽岡山県知事賞=藤森寛(岡山市)「角底花器」▽広島県知事賞=岩本文子(同)「有線七宝蓋物『木漏れ日』」▽鳥取県知事賞=山本佳靖(鳥取県倉吉市)「焼締窯変花器」▽島根県知事賞=松本輪加子(松江市)「紙塑和紙貼『蜃気楼』」▽岡山市長賞=易みのり(岡山市)「鉄釉線文組鉢(5枚)」▽岡山県教育長賞=目次潤平(松江市)「淡青鉢」▽山陽新聞社賞=山根陽子(岡山市)「紬織着物『初空』」▽中国新聞社賞=藤田哲英(瀬戸内市)「備前線象嵌大皿」▽RSK山陽放送賞=松嶋弘(備前市)「備前緋襷皿」▽岡山放送賞=中村純子(呉市)「切金螺鈿棗『宙のしづく 無』」▽テレビせとうち賞=小家弘誠(瀬戸内市)「欅造拭漆箱」▽新人賞=児玉夏菜(福山市)「乾漆螺鈿箱『潮流』」

(2024年03月14日 21時31分 更新)

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