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高原さんら4人に仁科賞 優れた理工系研究成果残す

(写真上段左から)高原一真さん、坂上登亮さん(写真下段左から)渡部光さん、秀嶋保利さん
(写真上段左から)高原一真さん、坂上登亮さん(写真下段左から)渡部光さん、秀嶋保利さん
 岡山県里庄町出身の物理学者・仁科芳雄博士(1890~1951年)の功績をたたえる仁科顕彰会(会長・伊原木隆太知事)は11日、優秀な研究成果を残した県内の理工系大学院修了予定者に贈る「仁科賞」の2023年度受賞者4人を発表した。

 岡山大大学院自然科学研究科博士後期課程(学際基礎科学専攻)の高原一真さん(28)▽同大大学院環境生命科学研究科博士後期課程(農生命科学専攻)の坂上登亮さん(27)▽岡山理科大大学院工学研究科博士後期課程(システム科学専攻)の渡部光さん(27)▽岡山県立大大学院情報系工学研究科博士後期課程(システム工学専攻)の秀嶋保利さん(50)。

 高原さんは有用な化合物を高い純度で生産する技術の基礎につながる結晶化の実験で成果を上げた。坂上さんは微生物の感覚器を3次元的に観察する手法を確立し、刺激を受ける仕組みの一端を解明した。

 渡部さんは環境に優しい光エネルギーを利用して物質の精密な合成に成功し、太陽光活用の分野に貢献。秀嶋さんはマグネシウムを基にした複合材料を開発し、飛行機や自動車の軽量化に寄与した。

 授与式は18日に県庁で開く。同賞は新進気鋭の科学者の育成を図るため1966年度に創設。受賞者は今回で162人となった。

(2024年03月11日 16時48分 更新)

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