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震災経験、3月11日に白星 初土俵10年、三段目の石東

 東日本大震災から13年、白星を挙げた宮城県石巻市出身の石東(右)=11日、エディオンアリーナ大阪
 東日本大震災から13年、白星を挙げた宮城県石巻市出身の石東(右)=11日、エディオンアリーナ大阪
 大相撲の三段目力士で、東日本大震災を経験した宮城県石巻市出身の石東(25)=本名鈴木章史、玉ノ井部屋=がエディオンアリーナ大阪での春場所2日目の11日、今場所最初の相撲で白星を挙げた。初土俵の2014年3月11日からちょうど10年。「今日は勝ちたかった。石巻のお相撲さんが頑張っていると伝えられれば」と思いを込めた。

 小学6年の時に石巻市で被災。両親や5人のきょうだいは無事だったが、津波で同級生が亡くなった。仮設住宅で生活していた中学1年の夏、炊き出しで訪れた玉ノ井部屋関係者から勧誘され、力士を志した。

 関取になる目標は果たせていないが「応援してくれている人は増えてきた」と実感する。縁の深い3月11日に新たな一歩を踏み出し「震災を忘れないでもらうためにも頑張りたい」と決意を語った。

(2024年03月11日 18時34分 更新)

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