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姫井さんと若林さん 事業案を披露 東京でアトツギ甲子園 中四国代表

アトツギ甲子園で家業の強みや特徴を生かした新事業のアイデアを披露した(左から)姫井さん、若林さん
アトツギ甲子園で家業の強みや特徴を生かした新事業のアイデアを披露した(左から)姫井さん、若林さん
 中小企業の後継者が新規事業のアイデアを競う第4回「アトツギ甲子園」(中小企業庁主催)決勝大会が8日、東京都内で開かれた。中国・四国ブロック代表として岡山県から県立操山中3年姫井美桜さん(15)、不動産業若林美樹さん(35)=倉敷市=が出場し、自社の強みや若者ならではの感性を生かした取り組みを披露した。

 姫井さんは父が経営する染織加工のセイショク(同市茶屋町)が開発した新素材生地の販売戦略を提案した。本来は廃棄される規格外品を利用して独特の色柄を引き出した製品の魅力を説明し、個人向け販路の拡大を目指していることをアピール。「若い世代を巻き込んで新たな製品を作っていきたい」と訴えた。

 運輸、外食、不動産事業などを手掛ける若林平三郎商店(同市新田)の後継者・若林さんは、新たに商売を始める人に物件探し、販売促進、集客まで一環支援するサービスを紹介。明治期から多角経営を手掛けてきた老舗の実績が生み出すアイデアを基に「ビジネスの成長をサポートし、まち全体の価値を高めていく」と述べた。

 アトツギ甲子園は2021年にスタートし、今回は全国から211人が応募した。決勝大会には全国5ブロックの代表15人が出場し、1人4分間の持ち時間で発表。企業経営者らが新規性、実現可能性などで審査し、最優秀の経済産業大臣賞には、公共残土を農業に生かす事業を提案した建設業後継者の堀貴紀さん=京都府=が選ばれた。

(2024年03月08日 22時04分 更新)

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