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真備治水対策 完成式典3月23日 県 小田川合流点付け替え工事など

小田川(左)と高梁川との合流点付け替え工事が大詰めを迎えた現場=2月8日(国土交通省提供)
小田川(左)と高梁川との合流点付け替え工事が大詰めを迎えた現場=2月8日(国土交通省提供)
 国土交通省と岡山県、倉敷市は22日、2018年の西日本豪雨で被災した同市真備町地区を流れる小田川と高梁川の合流点付け替え工事をはじめ、再発防止に向けて連携して進めてきた「真備緊急治水対策プロジェクト」の完成記念式典を3月23日に真備町地区で開くと発表した。

 プロジェクトでは豪雨で決壊した小田川支流の末政川、高馬川、真谷川の堤防強化、増水時の流れをスムーズにする河道掘削や樹木伐採、住民が避難行動を事前に決めておく「マイ・タイムライン」の作成支援といった対策をハード、ソフト両面から推進。柱となる合流点付け替え工事の進捗率が15日現在で96%に達し、完了を見据えて式典日程を設定した。会場はマービーふれあいセンター(真備町箭田)で、地域住民や行政関係者らが完成を祝う。

 岡山県の伊原木隆太知事が22日の2月定例県議会で式典の開催に触れ「災害の再発防止を図るため、国や倉敷市と連携して対策を進めてきた。西日本豪雨からの復旧・復興の大きな節目になる」と述べた。

 合流点付け替え工事は474億円の事業費を投じ、小田川と高梁川の合流地点を現在地から約4・6キロ下流に移す大規模事業。完成後は西日本豪雨と同じ規模の水量が安全に流れるという。国交省高梁川・小田川緊急治水対策河川事務所は「事業は最終工程に入っており、完了に向けて着実に進めたい」としている。

(2024年02月22日 20時15分 更新)

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