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踏切の新型手動ゲート県内初設置 JR西日本、玉野・備前田井駅に

宇野みなと線の第4種踏切に設置された新型の手動ゲート=玉野市田井
宇野みなと線の第4種踏切に設置された新型の手動ゲート=玉野市田井
 遮断機や警報機のない第4種踏切での事故を防ぐため、JR西日本は20日、歩行者らが自ら開けて通行する新型の手動ゲート「Lite(ライト)」を宇野みなと線の備前田井駅構内(玉野市田井)に設置した。岡山県内では初めて。県内には第4種踏切が76カ所(2023年3月末時点)あり、3月末までに7カ所、25年3月末までにさらに約20カ所で計画している。

 新型は21年度から県内8カ所に設置してきた従来型に比べ、低コストで早く安全対策が取れるのが特長。歩行者や自転車利用者の一時停止と左右確認を促す。バーを上に動かして進入し、上か前に開けて退出すると自動で閉じる。

 備前田井駅の庄之上踏切では社員6人が作業。支柱を立て、「左右確認」「踏切内から速やかに出てください」などと書かれた案内看板と長さ約2メートルのバーを取り付けた。

 第4種踏切を巡っては、18年に福山市の福塩線で自転車で横断しようとした女児がはねられ亡くなるなど危険性が指摘されている。JR西は将来的に廃止するか、遮断機や警報機を整備していく方針だが「地元との協議も必要なため、当面の対策として安全に通行できる環境整備に努めたい」(中国統括本部)という。

 広島県内には第4種踏切が87カ所あり、3月末までに4カ所、25年3月末までにさらに約10カ所で新型を整備する計画だ。

(2024年02月20日 17時28分 更新)

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