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岡山県「I氏賞」大賞に蓮岡さん 奨励賞は中桐さん、文谷さん

蓮岡匡浩さん
蓮岡匡浩さん
中桐聡美さん
中桐聡美さん
文谷有佳里さん
文谷有佳里さん
 岡山県は15日、県にゆかりのある新進気鋭の美術家をたたえる第16回「I氏賞」の大賞に蓮岡匡浩さん(36)=京都市在住、倉敷市出身=を選んだと発表した。奨励賞は中桐聡美さん(28)=倉敷市=と文谷有佳里さん(39)=愛知県瀬戸市在住、岡山市出身=に決まった。

 蓮岡さんは表現力と洗練されたデザイン感覚が持ち味。受賞対象となった絵画「旅行記」はそれぞれ赤い大地への旅、雨と貫かれた雲をテーマにした対作品で「独特の存在感を放ち、部分の描き込みも魅力的」と評された。2010年に岡山県立大を卒業し、22年の第75回記念二紀展入選。

 中桐さんは瀬戸内海をモチーフに、シルクスクリーンという技法を用いた版画の画面を削って作品の強さと厚みを表現した。文谷さんは大学で作曲を学んだ経歴を生かし、音楽的な発想を背景にした線描が評価された。

 贈呈式は3月21日に岡山市北区内山下のルネスホールであり、大賞には300万円、奨励賞には各100万円が贈られる。

 I氏賞は京セラ元会長の伊藤謙介氏(高梁市出身)の寄付を基に、県が07年度創設。今回は県内外の美術関係者らから40歳以下の36人が推薦され、書類選考を通過した11人の中から選考委員会(委員長・高階秀爾大原美術館代表理事、5人)で決定した。

(2024年02月15日 11時40分 更新)

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