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表町商店街南部の時計台 撤去へ 岡山、イベントスペースに衣替え

イベントスペースの整備に向けて撤去が決まった時計台
イベントスペースの整備に向けて撤去が決まった時計台
表町商店街南部の時計台 撤去へ 岡山、イベントスペースに衣替え
 岡山市表町商店街の南部にある時計台が撤去されることが決まった。昨年9月グランドオープンの岡山芸術創造劇場ハレノワ(同市北区表町)と連動したにぎわい創出を見据え、一帯がイベントスペースに衣替えされるためだ。県都の待ち合わせスポットとして親しまれたシンボルはおよそ半世紀の歴史に幕を下ろす。

 時計台は西大寺町、千日前、紙屋町の各商店街が交差する十字路の中央、サーカスドームの下にある。高さ約7メートル、幅約0・8メートルの四角柱で、上部にアナログ時計、下部に反射鏡が取り付けられている。

 管理する岡山表町南部商店街振興組合によると、設置は遅くとも1960年代とみられる。商店街の南端にハレノワが開業したことを受け、一帯のさらなる活性化に向けたリニューアルを求める声が組合内で高まり、時計台を解体撤去してイベントスペースを整備することとした。

 地域のシンボルとあって惜しむ声も聞かれ、近くで文具店を営む住民(71)は「ずっとそばにある存在で、日常に溶け込んでいた。意識はしていなかったが、なくなってしまうのは残念」と語る。

 撤去作業は13日始まり、3月下旬にイベントスペースが完成する予定。組合の矢部久智理事長は「寂しい気持ちはある。それでも、新たなスポットに生まれ変わると前向きに考え、市民に愛されるにぎわいの拠点にしていく」とする。

(2024年02月07日 22時08分 更新)

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