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「福」求め 裸衆360人うねる 岡山・金山寺 県内トップ切り会陽

宝木の争奪戦を繰り広げる裸衆=3日午後10時
宝木の争奪戦を繰り広げる裸衆=3日午後10時
 岡山市北区金山寺の金山寺で3日夜、伝統の会陽が岡山県内でトップを切って行われた。まわし姿の男たち約360人が降りしきる雨の中、福を授かろうと激しく体をぶつけて宝木(しんぎ)を奪い合った。

 午後10時ごろ、岸本賢信住職(40)が仮本堂脇に組まれたやぐらから2本の宝木を投下。「うおー」と野太い声を上げた裸衆は、体から白い湯気を立ち上らせながら一斉に手を伸ばし、渦のようなうねりとなった。

 4年ぶりに参加したという会社員(29)=岡山市中区=は「まわしを締めると気が引き締まる。久しぶりに参加できてうれしい。家族が健康に過ごせるよう願った」と話していた。

 日中は小学生約40人による子ども会陽もあった。

 金山寺会陽は1200年以上の歴史があるとされる。新型コロナウイルス禍の影響で2021年から寺単独で開催してきたが、今年は運営を支える「祝い主」が4年ぶりに復活した。

 県内では10日に安養寺(美作市)で、17日に西大寺観音院(岡山市)で会陽が行われる。

(2024年02月03日 22時34分 更新)

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