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阿弥陀三尊懸仏 6年半ぶり公開 高梁市歴史美術館、県重文

およそ6年半ぶりに公開されている県重要文化財の「金銅阿弥陀三尊懸仏」
およそ6年半ぶりに公開されている県重要文化財の「金銅阿弥陀三尊懸仏」
 高梁市歴史美術館(同市原田北町)は、岡山県重要文化財「金銅阿弥陀三尊懸仏(こんどうあみださんぞんかけぼとけ)」の公開を行っている。戦国時代に長建寺(同市備中町布賀)に奉納された貴重な品で、同館が寄託を受けている。公開はおよそ6年半ぶり。

 懸仏は、円形の板に神仏像を取り付け、壁などにかけて礼拝の対象としたもの。同寺の金銅阿弥陀三尊懸仏は3面ひとそろいで、直径各約60センチの面に阿弥陀如来、観音菩薩(ぼさつ)、勢至菩薩が配されている。周囲には花などもあしらわれている。

 裏面の墨書から奉納年(1521年)が判明しており、当時の基準作例になり得る品として2017年3月に県重文に指定された。指定を機に寄託され、同館はその年の春、開館20周年記念特別展で披露。以来、公開はしていなかった。

 三宅裕子学芸員は「歴史的価値はもちろん、サイズの大きさや装飾の美しさが特徴」と見どころを説明する。

 郷土の文化財を並べた「たかはしの歴史と美術」展の一環。幕末の備中松山藩で活躍した儒学者・山田方谷の書や愛用品を紹介した展覧会も同時開催中。ともに12日まで。火曜休館。入館料は一般400円、小中学生200円。

 問い合わせは同館(0866ー21ー0180)。

(2024年01月31日 18時38分 更新)

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