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参院選の年は全額還流 自民安倍派、改選対象者

 2022年7月、東京・永田町の自民党本部で開かれた安倍派の総会
 2022年7月、東京・永田町の自民党本部で開かれた安倍派の総会
 自民党安倍派(清和政策研究会)が入るビル=19日、東京都千代田区
 自民党安倍派(清和政策研究会)が入るビル=19日、東京都千代田区
 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、安倍派(清和政策研究会)が参院選のある年には、改選対象の参院議員側に対しパーティー券の販売ノルマ分と超過分を合わせた全額を還流させていたことが23日、関係者への取材で分かった。選挙資金のためとみられ、例年と同様、政治資金収支報告書に記載されず、裏金になっていたという。参院議員のみの措置で、東京地検特捜部が経緯を調べている。

 安倍派では2022年春ごろ、還流取りやめが議員側に伝えられたが、突然の方針転換に反発があり、後に撤回されたことが判明している。7月の参院選に向けた対応とみられる。

 派内の実務を取り仕切る事務総長は、22年8月までは西村康稔前経済産業相、後任は高木毅前国対委員長が務めている。特捜部は安倍派幹部らへの任意聴取で、撤回への関与も確認するもようだ。23年から還流はなくなったとされる。

 安倍派では、議員側の販売ノルマ超過分を収支報告書の収入に記載せず、議員側への還流分を支出に記載していなかった。受領議員側も収入として書いていなかった。

(2023年12月23日 19時02分 更新)

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